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執筆者の写真takashi suzuki

自前主義の崩壊

私が工場長に就任した当初、工場長なんだから何でも自分でできるようにならなくてはいけないとご指導を受けた。事実私は、そのとおりのことをやってみて、生産管理品質管理といった本業はもちろん、排水の管理、安全管理、労務管理といったものは、一通り、必要なものは資格も取得し、知っているつもりである。しかし近年企業好例であるはずの自前主義は崩壊しつつあるといわれており、オープンイノベーションつまり、産学官の連携が重要だとされている。先日は、売上額が30兆円を超えたトヨタも自前主義の限界と、新たな時代で生き残っていくためには外部の力を取り入れるべきであることを決算説明会で強調している。会社員時代、上役との衝突は極力避けてきた自分であるが、本件に関して思い出す出来事がある。真空ポンプの短命化を改善する勉強目的で外部による教育訓練を実施したいと願い出たときがあった。また冷却水の水質維持の目的で薬剤を購入したいと願い出たときがあったが、いずれもなぜ自社の努力でできないのかと問われた。当時何と言ったかは記憶にないが、まず、凝り固まった考えのもと同様の失敗を繰り返すよりも外部専門家の意見を取り入れた方が効率がよい。次に問題を考えるのは工場長以下ミドルクラスであるだろう。この層はただでさえ忙しいし、企業の成長を願えば彼らはもっと担当業務に集中させるべきである。さらに、自前主義でトライアンドエラーをしてなんとかかんとか出す答えよりも1時間のセミナー、わずかの薬剤のほうが安価なのである。人間に平等なのは時間である。できるかできないかで言ったらできるのかもしれないが、トータル的に考えて外部の力を借りたほうがよいことは外部の力を借りるべきであると考える。それを阻害するものは何か?それは自社内でやりたいとか、外部の力は借りたくないとか、一部の感情に過ぎないのではないだろうか。皆様の会社は“できる”ミドルクラスばかりに業務が集中していないですか?そのミドルクラスは働き甲斐をもって働いていますか?朝からため息ばかりでそのうち辞めそうではないですか?

その妙薬、外部の一代技術士事務所がお教えしましょう。

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