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  • 執筆者の写真takashi suzuki

マヌカハニーとメチルグリオキサール

「あの花」「芝桜」で有名な、御花畑駅すぐそば一代技術士事務所です。


マヌカハニーというはちみつがあってメチルグリオキサールという有効(殺菌)成分があるという話をきいてはちみつと殺菌効果の関係について調べてみました。

古くからはちみつには殺菌作用があると知られているそうです。(私は知りませんでした。)

そのメカニズムは2つあります。

1 逆浸透力

はちみつは、ほぼ糖でできており水分がありません。近くに菌がいると菌の水分も吸収してしまいます。菌をミイラ化するイメージ。これが一つ目のメカニズムです。

2 過酸化水素

はちみつはグルコースという糖を含んでいます。グルコースは体内で酸化されグルコン酸と過酸化水素(オキシドール)に分解されます。この過酸化水素が体内で殺菌作用を示します。

ここまでが通説です。


ところが2000年代、高濃度の抗菌化合物であるメチルグリオキサール(MGO)が、マヌカの木に由来するマヌカハニーに特異的に見つかりました。

過酸化水素がない状態でも殺菌効果を示すというところがポイントです。


はちみつの殺菌作用は薬物治療と異なり複合的です。


FASEB Journal の『How honey kills bacteria』(Paulus H. S. Kwakman et.al 2010)には

蜂蜜の殺菌活性は過酸化水素、MGO、ミツバチデフェンシン-1が複合的に関与していると書かれています。この論文では過酸化水素、MGO、ミツバチデフェンシン-1をそれぞれ効果を失わせながら組み合わせることで、いくつかの菌への効果を見ています。

結果3つの活性物質がそろったときに一番殺菌作用があるとしています。

残念ながらMGOの殺菌のメカニズムまでは追えませんでした。


マヌカハニーのネット上の宣伝はまゆつばな印象を受けますが(例えばインフルにも効きますよとか)、海外の論文をいくつか見るとMGOも殺菌作用があるとみてよろしいと思います。


一代技術士事務所 鈴木



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